昨年9月末の深夜に、グーグルでドメインが取得できるサービス【Google Domains】を閲覧中のSanmay Ved(サンメイ・ヴェド)さんが「google.com」ドメインを試しに検索してみたところ、取得可能状態だったので、そのままポチって購入したという話はその後世界中へ広がりました。
このヴェドさんという人は何者なのか。本人のLinkedin(ビジネス系SNS)を見てみると、現在は企業家の教育に特化する米国でも1,2位を争うバブソン大学へ通い、その他にもハーバードやデューク大学にも通っている。過去にはアマゾンでのインターンやグーグルで5年の経歴を経て、現在は自身で起業した会社、VED Groupの創設者とある。
その際の詳細については本人が公開してますのでおさらいします。
9月29日深夜1時20分頃、Google Domainsのインターフェースを確認中、ふと「google.com」と入れてみたところ取得可能を表す緑のチェックマークが出てきた。
クリックするとカートに入れることが出来る。1年12ドル。
何かのバグとかエラーだったらここでカートには入らないはずだし、そもそも決済まで進めないと思いながらもなんかいけそうなので進めてみる。
すると普通に決済できて、クレカ会社からカード使用の通知が届いた。
「サンメイヴェドさんのカードがオンライン、携帯、またはメールで使用されました。」
「クレカ設定の通りカードが使用されたことを通知します。」
「販売者:グーグル 日付:9月29日2015年 金額:12ドル」
ちなみに最近の米国のクレカは各社携帯との連動が進んでおり、殆どの大手だと使用後にsmsやメールに通知が届くようにできる。不正使用とかそういった問題の為だ。ヴェドさんの場合は携帯にこのsmsが届く。
「Discoverカード:GOOGLE*Domainsとの取引で口座より12ドル差し引かれました」
「Discoverカード:GOOGLE*Domainsで12ドルの使用がありました」
無事完了した事を確認する為に、管理者用コンソール”Googleウェブマスターツール”で確認してみる。
すると普通に「http://google.com/:」とあるので、確実に所有権が移行されたことが確認できる。
と思いきやその直後にグーグルよりメールが届く。
こんにちは サンメイ・ベェドさん、
ご注文頂きました下記のドメインは処理する事ができませんでした。
google.com
これによりご注文はキャンセルされます。Google ドメインチーム
注文履歴を確認するとあたりまえだがキャンセルさて要る模様。
赤文字で「取得キャンセル/処理を完了する前に別の方がドメインを取得した為、登録に失敗しました」
そして当初の画面にて「google.com」ドメインを再検索してみると案の定登録不可状態になっていた。緑のマークが無くなっている。
その後グーグルへ連絡し、グーグルセキュリティより今回の件を調査した上で折り返し連絡するとのこと。
数日後、グーグルセキュリティより連絡があり、バグを認めた上でグーグルらしい謝礼金を提示された。今回の一連の出来事はお金が欲しいから行った訳ではないので、出来れば希望する団体へそのお金を寄付して欲しいとお願いした所、快諾してくれた上で、グーグルからさらに同額を上乗せした上で寄付してくれるとの事。
結局の所【The Art of Living India】という教育や人道的活動を行っている団体へ全額寄付された。
とここまでは既に公開されていたのだが、実際の金額やバグの内容は公開されてなかったのだが、ここにきてグーグルセキュリティブログにてその事実が記載され、金額も提示されている。
その金額がこれ。確かにグーグルらしいですね。
本日の円換算で718,573円。その倍が寄付されたので、計約144万円ということになります。
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